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精神科のリエゾン看護師について

精神科のリエゾン看護師を、あなたは知っていますか?

リエゾン看護師という言葉は聞いたことがあるけれど、実際にどんなことをしているのか知らない看護師さんも多いのではないでしょうか。

リエゾン看護師とは精神看護における専門的なスキルを持った看護師のことです。

病院では、精神科リエゾンチームとして活動している看護師もいます。

もしあなたが精神科の職場を探しているのであれば、職場選びや今後のステップアップにも役に立つので是非知っておくと良いと思います。

あなたの知らない精神科看護の専門性や仕事を知ることができるかもしれません。

今回は精神科への転職を考えている看護師さん、まだ悩んでいる看護師さんへ、精神科リエゾン看護師とリエゾンチームについての情報をお伝えします。

精神科のリエゾン看護師って何ですか?

精神科のリエゾン看護師について、簡単に説明しましょう。

“リエゾン”という言葉は精神看護の分野で“橋渡しをする・連携する・つなげる”という意味があります。

リエゾン看護師は、精神科看護の知識や技術を持って患者さんや家族の精神的ケアをする看護師のことです。

対象となる患者さんは、精神的な疾患に限らず身体的な疾患のある方も対象となります。

内科や外科、緩和ケア、外来など、精神科以外の診療科の看護師やスタッフとも連携して患者さんの精神的ケアを実施します。

例えば、癌の患者さんに対して告知前後の不安や鬱状態への精神的ケアを実施し、更にそこに従事している一般看護師がどのように癌患者さんと関わっていったらよいのかアドバイスをしフォローアップを行います。

また患者さんだけでなくストレスのある医療従事者の相談を受けたり、メンタルケアを実施しています。

看護師等の医療従事者は人の死と関わるなど、精神的にも負担が大きい職業ですよね。

あなたも働いていて、精神的なストレスから体調を崩してしまったことはありませんか?

看護師のメンタルケアにおいても、必要とされている重要な役割といえるでしょう。

このようにリエゾン看護師は、“リエゾン”という言葉のように、精神科と一般診療科をつなぎ連携する事、患者と医療者の橋渡し、医療者同士のコミュニケーションを推進する役割を担っているのです。

仕事内容にはリラクゼーション(自律訓練法や呼吸法、筋弛緩法)や面接、精神看護に関する教育、他科のコンサルテーション、職員のメンタルケアなどがあります。

精神科でリエゾン看護師になるにはどうしたらいいの?

精神科でリエゾン看護師になる為には、2つの方法があります。

1つは、“日本看護協会の精神科専門看護師”もしくは“日本精神科看護協会の精神科認定看護師”の資格を取得することです。

上記の資格があれば、病院内にてリエゾン看護師として働くことが可能です。

専門看護師は大学院への通学や一定の実務経験が必要となり、ハードルがやや高い資格です。

また認定看護師は一定の実務経験があれば、8ヶ月から2年で取得が可能です。

具体的な資格の取得方法については、他のコラムでお話ししてありますので参考にしてみてくださいね。

もう1つの方法は、専門資格がなくても病院が独自に設定するリエゾン看護師として配置されることで、リエゾン看護師としての業務を行うことができます。

勤務先で希望を出してリエゾン看護師を行っている看護師さんもいれば、希望とは関係なく配属されるケースもあるようです。

看護師の求人の中では、リエゾン看護師を募集しているという職場はとても少ないです。

病院のホームページでリエゾン看護師が在籍している、もしくは精神科リエゾンチームがある病院をピックアップして職場を探していくと良いでしょう。

また求人サイトを活用し、実際に相談してみることも良いと思います。

精神科とリエゾン看護師・・・リエゾンチームとは?

精神科のリエゾン看護師が加わるリエゾンチームとは、一般病棟に入院している身体疾患に伴う様々な心理的問題をもつ患者さんや家族に対して精神科専門治療を提供するチームです。

チームは専任の精神科医師や看護師、臨床心理士、精神保健福祉士、薬剤師、作業療法士などで構成されています。

基本的には、他科の担当医から紹介を受けて介入をします。

平成24年度には精神科リエゾンチームの診療報酬が新設されました。

診療報酬の施設基準を満たすためには、リエゾン看護師は精神科専門看護師か、精神科認定看護師などの適切な研修を修了していなければなりません。

ですから看護師がチームに加入するためには、ある程度の経験や勉強が必要となるでしょう。

チームにおける看護師の役割は、対象患者さんの精神状態のアセスメントや服薬状況のモニタリング、精神科医への情報提供などです。

特に精神症状がはっきりしない場合や介入が必要かどうか不明瞭の場合は、医師よりもリエゾン看護師が先に面談やアセスメントに入り、チーム介入の必要性を判断することもあります。

精神科専門看護師などの高度な資格を持っている
リエゾン看護師は、チームの中でも中心的な存在となっています。

患者さんだけでなく看護師・医療従事者の精神的ケアも行えるリエゾン看護師は、現場のより良い医療を促進するキーマンとして、とてもやりがいのある仕事です。

将来へのステップアップとして、あなたも目指してみませんか?

精神科に興味がある看護師さん、まずはリエゾン看護師に関わる職場を探してみてはどうでしょうか。


執筆者情報

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