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精神科での看護師への暴言・暴力

精神科で、看護師が暴言・暴力を受けることは、確かにあります。精神科患者さんはその症状から、攻撃的行動がみられることがあるのです。

看護師さんの中には、「精神科や心の看護に興味があるけど、どうしても患者さんの暴言や暴力が心配」という方もいるのではないでしょうか。

また身の危険があるから、精神科で働くのは絶対に嫌だと考えている看護師さんもいるかもしれません。

基本的に暴言や暴力は入院時の急性症状として認められることが多く、しっかりと投薬管理されていればその症状はおさまります。

ですから精神科の回復期や慢性期の現場では力仕事や危険な事は少なく、女性看護師も多く働いています。

今回は、あなたの心配が少しでも軽減するように、精神科での暴言や暴力の実際についてお話しします。

精神科 看護師は暴言・暴力行為を何故受けるのか?

精神科の看護師が暴言・暴力などの攻撃的行動を受ける場合、そういった行動を引き起こす疾患としては、統合失調や躁状態、境界性パーソナリティー障害、認知症などが挙げられます。

統合失調症では強い妄想や幻覚から、他人から危害を加えられることを防ごうとして衝動的に暴言・暴力行為をしてしまうことがあります。

躁状態では、幸福感や自信に満ちているのですが自分の考えや行動が妨げられることで興奮状態になりやすくなっています。更に他人に対して過干渉となりトラブルを起こしやすくなります。

しかし、このような疾患による症状だけではなく、患者さんは対人関係を上手く取れないことから自分のことを表現できずに暴言・暴力を振るってしまうこともあります。

暴言・暴力は他の患者さんの態度や看護師の対応に対する不満の表れとなっていることもあります。

また精神科病棟の閉鎖的な空間や病棟のルール、外出・外泊の制限によるストレスが攻撃的な暴言・暴力行動として表れていることもあります。

ですから看護師は、その攻撃的行動が疾患の経過によるものなのか?それとも看護師や他患者に対するものなのか?といった暴言・暴力の原因をアセスメントしていく必要があります。

精神科 看護師への暴言・暴力行為の実際

精神科の看護師が暴言・暴力を受ける場合、実際の暴力は、殴る、蹴る、唾を吐く、かみつくなどがあります。

病室にある点滴台や医療機器なども投げつけることがあるので環境にも注意が必要です。

実際に隔離部屋の患者さんが点滴台を振り回して、硝子やドアを破壊し、警察が介入したというケースをみたことがあります。隔離部屋の場合は、看護師はすぐに外に出てスタッフの応援を呼ぶようにします。

また暴言は大声で叫んで単に威嚇をすることもありますが、看護師の気に障ることや脅迫するような言葉を指摘されることがあります。

男性患者さんが大声で怒鳴るというイメージを持つ方が多いかと思いますが、意外と女性患者さんの方が暴言に関してはきつい言葉を使う傾向があると思います。

また「○○さんはだめな看護師だ!この役立たずが!」というような、看護師や人としてのプライドを傷つけるような事を言われることもあります。

その都度受け止めていると、看護師も精神的に病んでしまうので、あまり気にしないで聞き流すくらいが丁度良いでしょう。

このような強い暴言・暴力行為は、精神科救急外来や救急病棟で認められることが多いです。

暴言・暴力行為などの急性症状は、投薬による症状のコントロールを行えば無くなりますので、急性期を脱した回復期や慢性期の病棟では患者さんは落ち着いています。

しかし精神科の一般病棟でも、月に何回か措置入院を受け入れている病棟もあります。措置入院の受け入れ時には、一般病棟でも暴言・暴力行動をしている患者さんへの対応が必要となることがあります。

また急性期治療の後に精神症状が軽快し、薬が点滴から内服薬へ移行する時は、薬の効果が一時的に低下して急性症状を再燃させてしまうこともありますので暴言・暴力に対する注意が必要です。

精神科 看護師への暴言・暴力に対しての策

精神科 看護師への暴言・暴力について、ここまで危険な話ばかりしてしまいました。これでは、暴言・暴力への恐怖から、更に気が引けてしまう看護師さんも多いでしょう。この先は、暴言・暴力から身を守る対策についてお話ししていきますね。

精神科の回復期や慢性期病棟における暴言・暴力は、突発的ではなくある程度の前駆症状がみられてから起こります。

暴言・暴力の前駆症状では、患者さんのイライラ感や不安・不満の訴え、引きこもり行動、表情の変化などがみられます。

このような前駆症状が認められ始めている場合は、看護師の申し送りで情報交換を行い、お互いに注意するよう促し合っています。

そして必要に応じて、看護師は2人以上で対応を行ったり、凶器になりそうな危険物はあらかじめ片づけたりと対策を行っています。

また院内においても暴言・暴力行為に関する勉強会や訓練を実施しています。勉強会では、スタッフが共通認識を持ってリスクのアセスメントや対応を行えることを目的としています。

そして、看護師の接遇を見直すことや、暴力の前駆症状を早めに対処をすることから暴力行為を予防し、看護師が被害に合わないような対策を行っています。

また患者さんは、看護師の対応に対する不満の表れとして暴言・暴力を行ってしまうことがあります。

看護師個人においても暴力を受けないように、日ごろから接遇面などを振り返り、自分が患者さんからどのように見られているのかを意識して働くと良いでしょう。

精神科 看護師で暴言・暴力を受けた人へのメンタルケアは重要

精神科の看護師が暴言・暴力を受けると、精神的にショックが大きいでしょう。特に暴言は相手にこれでもかと苦痛を与えるように言っているので、聞き流せないと精神的なダメージが積み重なる恐れがあります。

稀に看護師が鬱状態になってしまい、退職してしまう方もいるので、自分自身のメンタルケアは重要視するようにしましょう。

院内では、暴言や暴力を受けた看護師はありのままの感情を病棟のチームメンバーに話し、お互いに傾聴し共感するようにしています。

そして患者さんの暴言や暴力行為を分析し、原因を探り再発の予防に努めていきます。悲しい、辛いという感情は、絶対に一人で抱え込まないようにしましょう。

病院によっては、スタッフの心理カウンセリングを精神科医や看護師が行う現場もあるようです。その様な体制が整っている職場を選ぶのも良いでしょう。

精神科では、患者さんの精神症状による暴言や暴力に対応しなければいけないことがあります。

ですから、現場では看護師同士の協力体制や院内勉強会などの、様々な対策が取られています。

心配な看護師さんは、実際に精神科の現場を見学し、現場のスタッフにリスク管理などの質問をしてみることも良いでしょう。安心して働ける精神科の職場を看護師転職サイトで探してみましょう。


執筆者情報

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